
サウナに入ったあと、なんとも言えない心地よさに包まれる瞬間がある。熱いサウナから水風呂へ、そして外気浴。椅子に座ってぼんやりしていると、体が溶けていくようで、もう何もしたくなくなってくる。
いわゆる「ととのう」というやつだ。
こんな日は、家に帰って布団に入れば、さぞかしぐっすり眠れるに違いない。そのまま熟睡できたら最高である。いっそ更衣室にベッドがあればいいのに!!
でも、ちょっと待ってほしい。
サウナに行った日は、本当に睡眠の質が良くなっているのか?
気分がスッキリしたことと、実際によく眠れたことは別の話だ。しかもサウナはタダではない。利用料に加えて、交通費や飲み物代もかかる。
だったら、確かめてやろうじゃないか。
調べ方はこうだ。
・Moneytreeの明細から、サウナ施設で支払った日を拾い出す
・その日の夜のFitbitの睡眠スコアを、普段の日と比べる
・ついでに、サ活代がいくらになっているかも集計する
「ととのった」感覚は、数字にも表れるのか。それとも、確実に増えているのはサ活代だけなのか。サウナ好きには少々怖い答え合わせだが、さっそく始めよう!
まずは睡眠のほうから見ていこう。
自分で1日ずつ数字を比べるのは大変なので、Fitbitアプリの「コーチに質問」に分析を頼んでみた。サウナに行ったのは9月11日と9月19日。聞いたのはこうだ。
「9/11と9/19にサウナに行って整ったんだけどその日の睡眠スコアと睡眠の傾向を分析して」

9月11日は74点、9月19日は73点。
コーチいわく「平均より高めのしっかりした睡眠が取れてるわ」。グラフを見ると、前後の日は50点台や60点台の日もあるので、たしかにサウナの夜は高めだ。
続けて、睡眠の中身も見てもらった。

まず、深い睡眠とレム睡眠。どちらの夜も深い睡眠が約1時間38分〜39分、レム睡眠が約2時間18分〜20分あった。コーチいわく「身体と脳のリカバリーに必要なステージが十分に確保されてるわ」。
深い睡眠、めちゃくちゃたっぷり。
さすがサウナ。ととのった体は、ちゃんと深く眠っていた……と言いたいところだが、話はここで終わらない。
念のため、普段の日とも比べておこう。コーチが出してくれたグラフで、サウナに行っていない6日分(9月13日〜18日の記録)を読み取ると、66点、70点、53点、60点、58点、79点。平均すると……
普段の日は平均約64点。サウナの夜は平均73.5点。
その差、約9点。
おお、ちゃんと差が出てる!!
体感でも、サウナに行った日の夜は布団に入った瞬間から体が重くなって、気づいたら朝だった。数字と実感がそろうと、なんだかうれしい。
……ちなみに、グラフでいちばん高い79点は、サウナに行っていない日である。そこは見なかったことにしておく。
コーチの分析には続きがあった。
まず、眠りに入るまでの時間。9月11日は31分でスムーズに深い眠りに入れたのに、9月19日は1時間16分もかかっている。コーチによると「夜遅い時間のサウナだと、直後に深部体温が上がりすぎて逆に深睡眠へ入るのが遅れることがある」らしい。
同じサウナでも、寝つくまでに45分の差。
そして、もうひとつ。どちらの夜も、大きな中途覚醒が2回あって、合計1時間半〜2時間ほど起きていた。
……え、2時間?
ととのって、深く眠って、そして夜中に2時間起きている。サウナで「ととのう」と、睡眠まで丸ごと整うわけではなかったようだ。
深い睡眠はたっぷり。でも夜中に1時間半〜2時間起きていた。
それでもコーチの総評は「サウナに入った日は睡眠の質(深い睡眠の量)がかなり高くなるという素晴らしい傾向が出てるわ」。……途中で起きていた時間のことは、いったん置いておくらしい。
では、なぜ夜中に起きていたのか。思い返すと、心当たりがある。
サウナでととのったあとは、とにかく眠い。9月11日も9月19日も、家に帰るなり「今日はもう寝よう」と、いつもより2時間ほど早い22時ごろに布団に入っていた。
原因は、ととのいすぎて早く寝すぎたことだった。
早く寝たぶん、夜中の3時ごろにパチッと目が覚めてしまう。外はまだ真っ暗。もう一度寝ようとしても、なかなか寝つけない。これが2回あれば、合計1時間半〜2時間起きていたのも納得である。
9月19日に寝つくまで1時間16分かかったのも、コーチは「夜遅い時間のサウナ」のせいだと言っていたが、実際は布団に入るのが早すぎたせいかもしれない。眠気のピークより先に布団に入って、しばらく天井を眺めていた気がする。
それでも、翌朝の目覚めはどちらもスッキリ。早く寝たぶん睡眠時間はしっかり取れていて、体が軽く、「よく寝た!」という実感があった。
夜中に目が覚めても、トータルでは「よく寝た」。早寝しすぎただけだった。
睡眠の次は、お金の話だ。
サウナに通っていると、1回ごとの料金は覚えていても、月にいくら使っているかまでは意外と意識していない。
Moneytreeで9月11日の明細を開いてみると、サウナ施設への支払いはこれだった。

1回1,420円。
まあ、ととのえるなら安いものだ。……と思ったが、私がサウナに行くのは月に5回くらい。1か月だと……
1,420円×5回=7,100円。
これを1年続けると……
7,100円×12か月=8万5,200円。
……え、そんなに?
8万5,200円あれば、ちょっといいサウナ付きの温泉旅館に何泊かできてしまう。気持ちよく汗を流しているあいだに、財布までしっかり軽くなっていた。
しかも、これは入館料だけの計算だ。風呂上がりの飲み物や食事、交通費まで足せば、もう少し増える。
とはいえ、あの外気浴の時間と、その夜のぐっすり感を思い出すと、やめる気にはまったくならない。月7,100円は、私にとって「よく眠るための必要経費」……ということにしておこう。
ここまで、サウナの日の睡眠データと、サウナに使ったお金を調べてきた。いよいよ両方を並べてみる。
見方はシンプルだ。
・サウナの日の睡眠スコアが普段より高ければ → 少なくとも今回の記録では「ととのった日はよく眠れていた」と言える
・差がなければ → 今回の記録の範囲では、サウナに行っても睡眠スコアは上がっていなかったことになる
サウナを楽しんだ実感と数字は、果たして一致していたのか?
結果はこうなった。
・睡眠スコア:サウナの夜は平均73.5点、普段の日は平均約64点。差は約9点
・深い睡眠:サウナの夜は約1時間38分〜39分
・サ活代:1回1,420円、月5回で7,100円
ここで、お金と睡眠を無理やりつなげてみる。1回1,420円で睡眠スコアが約9点上がるとすると……
睡眠スコア1点あたり、約158円。
高いのか安いのか、よく分からない値段である。ただ、翌朝「よく寝た!」とスッキリ起きられたことを考えると、個人的には悪くない買い物だ。
期待していたとおり、サウナの夜はスコアも深い睡眠もしっかり高かった。体感の「ぐっすり」も、数字が裏づけてくれた形だ。
いちばん予想外だったのは、やっぱり夜中に起きていた1時間半〜2時間。ただ、その原因はサウナそのものではなく、ととのって眠くなり、いつもより早く寝すぎたことだった。サウナが悪いのではない。ととのった自分が、張り切って早寝しすぎていたのである。

今回やったことをまとめるとこうなる。
・Moneytreeの明細から、サウナに行った日を拾い出した
・その夜のFitbitの睡眠データを、普段の日と比べた
・サ活代を集計した
ただし、サウナで睡眠の質が上がるかどうかまでは、数日分のデータでは判断できない。あくまで「私の記録ではこうだった」という答え合わせである。
さて、今回の検証で分かったことは……。
答え合わせの結果、私の記録では、サウナに行った日はちゃんとよく眠れていた。睡眠スコアは普段より約9点高く、深い睡眠もたっぷり。翌朝の「よく寝た!」という実感とも合っていた。
一方で、どちらの夜も途中で目が覚めていた。原因は、ととのった勢いでいつもより早く寝すぎたこと。サ活代も年8万5,200円と、なかなかの金額だ。
ととのった日は、たしかによく眠れる。ただし、早く寝すぎると夜中に目が覚める。
次からは、サウナの日もいつもの時間まで起きてから布団に入ろうと思う。……ととのった体で、その時間まで起きていられる自信はないけれど。
お金と健康の編集チーム
大学生と20代の毎日に役立つ、お金と健康の知識をわかりやすく届ける編集チーム。専門家への取材と、今日から試せる具体性を大切にしています。
当社ウェブサイトは、外部サイトへのリンクを含んでおります。リンク先サイトでの個人情報への取扱いに関しては、そのリンク先サイトでの個人情報保護方針をご確認ください。 当社の個人情報保護方針はそのリンク先サイトで提供されている内容に責任を負うものではありません。