
「今日はもう、外出したくない」
そう思った日の私は、だいたいデリバリーを頼んでいる。ソファに沈んだままスマホを操作して、30分後には玄関で受け取るだけ。便利すぎて、つい手が伸びる。
でも、ふと思った。デリバリーを頼む日の私の体は、いったいどういう状態なんだろう。
本当に疲れているのか。それとも、ただ面倒なだけなのか。
だったら、データで確かめてやろうじゃないか。
調べ方はこうだ。
・デリバリーを頼んだ日を拾い出す
・その日の歩数、睡眠スコア、エナジースコアを、全体の平均と比べる
・翌朝のスコアも見て、体が回復しているかを確認する
・分析はFitbitアプリの「コーチに質問」に頼む
デリバリーの日の私は、疲れていたのか、サボっていただけなのか。答え合わせだ。
今回使うのは、手首に着けているFitbitの記録だ。Fitbitは着けているだけで、1日の歩数や、寝ている間の睡眠の状態を自動で記録してくれる。
そして、アプリの「コーチに質問」に話しかけると、AIのコーチがその記録をもとに集計や比較をしてくれる。自分で1日ずつ数字を拾って電卓をたたかなくても、「デリバリーを頼んだ日の歩数を平均と比べて」と頼めば済むわけだ。
まずは分かりやすい歩数から。コーチに、デリバリーを頼んだ日の歩数を全体の平均と比べてもらった。
・デリバリーを頼んだ日の平均:4,122歩
・全体の平均(直近30日間):5,364歩

デリバリーの日は、約1,240歩少ない。
距離にすると約930m、時間にして12分ほど。外に出ないのだから当然といえば当然だが、数字で見るとちゃんと減っている。
しかもコーチいわく、歩数のバラつきがかなり激しいらしい。9月19日のように1万585歩歩いている日もあれば、9月26日は182歩、9月21日は296歩、10月4日は294歩。
182歩。
家の中しか移動していない。玄関まで料理を受け取りに行った往復が、1日の運動のかなりの割合を占めていそうだ。
コーチからは「外に出んかった(移動せんかった)からデリバリー頼んだのか、疲れて家から出たくなかったのか、思い当たるフシはあるか?」と聞かれた。……それを確かめたくて、次は睡眠のデータを見てみる。
次は、朝の体の状態だ。ここで見るのは、Fitbitの2つのスコアである。
・睡眠ステージ:睡眠時間や眠りの深さなどから、前の晩の睡眠を100点満点で採点したもの
・エナジースコア:睡眠や心拍などのデータから、その日の体がどれくらい回復しているかを表したもの
ざっくり言えば、睡眠スコアは「昨夜ちゃんと眠れたか」、エナジースコアは「今日の体にどれだけ余力があるか」の目安だ。
デリバリーを頼んだ日の朝のこの2つを、全体の平均と比べてもらった。
・睡眠スコア:デリバリー当日63.0点/全体67.0点
・エナジースコア:デリバリー当日67.0点/全体48.0点

睡眠スコアは4点低い。コーチいわく、特に10月12日(61点)や9月16日(60点)は「起きた時点で少し疲れが残っていた可能性があります」。
ここまでは予想どおり。寝不足だから、疲れてデリバリーに頼った。……と思いきや、エナジースコアを見て二度見した。
エナジースコアは、平均より19点も高い。
コーチの説明によれば、エナジースコアは65点以上で「回復が十分で高パフォーマンスを発揮しやすい状態」。体のほうは、むしろ元気だったらしい。
つまり、デリバリーの日の私はこういう状態だったことになる。
・睡眠の満足度は低く、疲れを感じている
・でも体の回復度合いは、むしろ高め
体は動けるのに、気持ちが動かない。
エナジーはあるのに、それ以上に「疲れたな」という気分が勝って、外に出る気にならない。その結果、スマホでデリバリーを頼んでいた。……なんとも心当たりのある話である。
では、デリバリーで楽をした翌朝はどうなっているのか。デリバリーを頼んだ日の翌朝(10/13、10/5、10/2、9/20、9/17)を、全体の平均と比べてもらった。
・睡眠スコア:デリバリー翌朝64.8点/全体66.0点
・エナジースコア:デリバリー翌朝68.0点/全体48.0点

睡眠スコアは当日の63.0点から64.8点に、エナジースコアは67.0点から68.0点に、どちらも少し上がった。
家でゆっくりした翌朝は、ちょっとだけ回復している。
ただし、全部の日がそうではない。10月13日の睡眠スコアは46点で、睡眠時間は4時間36分しかなかった。9月17日も58点と低め。コーチいわく、途中で目が覚めたことや体調の波がスコアを下げたらしい。
一方、エナジースコアは記録のある日(10/13:65点、10/2:64点、9/20:75点)がいずれも60点を超えていて、全体平均の48点よりずっと高い。

デリバリーで外に出ずに休んだ分、体の回復には少し役立っていたのかもしれない。
ここまでをまとめるとこうなる。
・デリバリーの日:睡眠スコアは低め(63.0点)、エナジースコアは高め(67.0点)
・デリバリーの翌朝:睡眠スコア64.8点、エナジースコア68.0点と、少し持ち直す
・デリバリーの日の歩数:平均より約1,240歩少ない
疲れた日にデリバリーで休むのは、体の回復という意味では悪くないのかもしれない。
ただ、問題は歩数だ。1日1,240歩の差は、月に4回デリバリーを頼めば約5,000歩。平日1日分近くの歩数を、毎月まるごと失っている計算になる。
疲れは取れても、歩数は戻ってこない。
一般的な目安とされる1日8,000歩はもちろん、自分の平均の5,364歩にも届かない日が、デリバリーの日には続いている。
「朝だるい日ほどデリバリーを頼む説」は、データで見るとこうだった。
・デリバリーの日は、睡眠スコアが平均より4点低い
・でもエナジースコアは19点高く、体はむしろ回復していた
・翌朝のスコアは少し持ち直すが、歩数は平均より約1,240歩少ない
体は動けるのに、気持ちが疲れていて外に出ない。そしてデリバリーで休んだ翌朝は、少しだけ回復している。そう考えると、デリバリーは疲れた日の休み方としては、案外アリなのかもしれない。
ただし、デリバリーだけが原因ではないかもしれないが、歩数は確実に減っている。健康のことを考えると、毎回デリバリーで済ませるのはちょっと良くなさそうだ。
次にデリバリーを頼むときは、せめて玄関ではなく、マンションの下まで受け取りに行こうと思う。
お金と健康の編集チーム
大学生と20代の毎日に役立つ、お金と健康の知識をわかりやすく届ける編集チーム。専門家への取材と、今日から試せる具体性を大切にしています。
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