株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(代表執行役社長 亀澤(かめざわ) 宏規(ひろのり)、以下 MUFG)の連結子会社である株式会社三菱UFJ銀行(取締役頭取執行役員 半沢(はんざわ) 淳一(じゅんいち)、以下 三菱UFJ銀行)および三菱UFJ銀行の連結子会社であるウェルスナビ株式会社(代表取締役CEO柴山(しばやま) 和久(かずひさ)、以下 ウェルスナビ)ならびにマネーツリー株式会社(代表取締役 ファウンダー チャップマン ポール アシュリー、以下 マネーツリー)は、本日付で、マネーツリーの株式譲渡(以下「本件取引」といいます。)に向け、三社およびマネーツリー経営株主の間で、基本合意書を締結しました。
今後、三菱UFJ銀行、ウェルスナビおよびマネーツリーは、基本合意書の規定に基づき、最終契約の締結およびマネーツリーの全ての株式譲渡の実行を目指して、協議・検討を進めてまいります。
マネーツリーは、2012年の創業以来、安全・オープンな金融データ基盤を通じて2,500以上の金融機関・サービスと接続し、約120社のさまざまな金融機関、ERP・会計ソフトウェア会社、フィンテック企業などに対して「Moneytree LINK」のAPIサービスを通じてデータ提供を行ってまいりました。どのようなアプリのインターフェイスにも柔軟に対応できることや、セキュリティやプライバシーに配慮したサービスであることなどが大きな強みであり、信頼性の高い金融データプラットフォームとして、幅広い業種において採用が拡大しています。
また、個人向けには銀行口座、クレジットカード、電子マネー、マイル・ポイント、証券口座を自動で一括管理する個人資産管理サービス「Moneytree」を提供しており、AIが自動的に支出を分類することで手間なく家計を管理できるほか、大きな支出や有効期限の近いポイントの通知が届くなどの機能を実装しています。
マネーツリーは、複雑な金融機関の様々な情報を効率的かつ正確に収集することのできる技術力の高さや、お客さまの資産情報を守る高いセキュリティの信頼性を背景に、2,500以上の金融機関・サービスと接続できる数少ない企業です。設立以来約13年間にわたりこのプラットフォームを維持・提供し続けており、金融業界全体のデジタル化を技術面およびUI・UXデザインから支援する企業として、他の金融機関やフィンテック企業の革新的サービス開発を支えてきました。
MUFGは「世界が進むチカラになる。」をパーパスとして掲げており、全ての方々にわかりやすく、生涯にわたってお任せいただけるような金融サービスを提供していくため、今回の資本再編が完了した後は以下のような戦略方向性にてお客さまへの価値提供を拡大していきます。マネーツリーは、資本再編後も、これまでと同様にオープン性を重視したテクノロジープラットフォームとして、MUFG以外の企業・金融機関へも公平なサービス提供を継続していく方針は不変です。
また、MUFGは、マネーツリーが培ってきた信頼性の高い金融データプラットフォームや、お客さまの資産情報を守る高いためのセキュリティ水準を維持・向上し、オープンで公平なサービス提供を継続していくための体制整備を支援します。
(1)デジタルバンク・MAPへの機能実装および豊富なデータ連携による最適提案
本邦のリテール金融を取り巻く環境変化を踏まえ、お客さまのニーズに、より一層迅速かつ的確に対応するために、全く新しいコンセプトのデジタルバンクを2026年度後半を目標に開業いたします。このデジタルバンクの中核機能として、ウェルスナビと三菱UFJ銀行が協働で開発を進めている、生涯にわたりお客さまのお金の悩みを解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム・MAP(Money Advisory Platform)を実装する予定です。
MAPは、お客さまのさまざまなデータに基づき、アルゴリズムやAIを通じて最適な提案を行うことを目的としています。マネーツリーは、複数の金融機関やサービスから取得した多様なデータを統合・構造化し、高精度な予測AIモデルを構築する技術に強みがあります。約650万ユーザーの豊富な家計と行動データを、個人を特定しない形で分析・活用することで、モデルの精度と提案内容をさらに高度化し、より一人ひとりに適した価値提供ができると考えています。
今後も、MUFGの商品・サービスにマネーツリーの多様なデータおよび高い技術力を掛け合わせることで、お客さまへの価値提供を最大化してまいります。
(2)相互送客による顧客基盤の拡大
MUFGはグループ全体で約6,000万のお客さまとお取引を頂いており、これらのお客さまにマネーツリーの使いやすい個人資産管理サービスをご案内するとともに、マネーツリーの約650万人の個人ユーザーに対しては、お客さまの同意をいただいたうえでMUFGグループのサービス提供を進めるなど、相互の顧客基盤拡大にむけた施策を推進していきます。
(3)法人領域における協働
約1,500行の金融機関とのデータ・アグリゲーションによる、AI審査モデルの高度化や、中小企業のキャッシュフロー管理と財務管理業務を自動化するAI搭載Saasサービス 「Moneytree Business」による、三菱UFJ銀行の中小企業向け融資事業の支援実現をめざします。マネーツリーは既に複数の金融サービス企業との協業実績を有し、キャッシュフローデータを活用した融資判断支援を成長領域として積極的に展開しており、これらの取り組みを通じ、法人領域においても付加価値の高い金融サービスを創出します。
今後は、本件取引の実行に必要な条件についての合意および最終契約の締結を行うことができるよう協議を進め、決定次第、速やかにお知らせいたします。
2012年に日本で創業。金融データプラットフォーム「Moneytree LINK®︎」をベースに、個人向け資産管理サービス「Moneytree®︎」および企業向けにデータ連携サービスを提供しています。国内において、金融・会計業界の標準APIとして認知され、人々に信頼されるデータプラットフォームの構築を目指しています。米国セールスフォース・ドットコム、三大メガバンク系ファンド、SBIインベストメント、地域金融機関系ベンチャーキャピタル、フィデリティー・インターナショナルなど海外大手運用会社から出資を受けています。
Moneytree LINKは、国内2,500以上の銀行口座、クレジットカード、電子マネー、マイル・ポイントカード、証券口座の金融データを集約するAPIを提供しています。マネーツリーのコアバリューはサービスにおける業界最高水準のセキュリティ、プライバシー保護、透明性の実現。Moneytree LINKは金融業界を中心に、新しい価値を提供する中立性の高い金融データプラットフォームとして認知され、現在、三井住友銀行、ソニー生命、弥生、TKC、地方銀行、信用金庫など合計100社以上に採用されています。ウェブサイト:https://getmoneytree.com/jp/link/about
会社名:マネーツリー株式会社
代表取締役:ポール チャップマン
資本金:1億円(2022年3月末時点)
設立日:2012年4月23日
ウェブサイト:getmoneytree.com
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