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脱予算経営という考え方
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脱予算経営という考え方

取材の学校 ライター 梅津勝明
2016
10
04

「予算」とは、「あらかじめ計算・算出すること」です。企業や組織を運営する際、売上や費用をあらかじめ算出することは重要です。売上以上に費用を使っていては、利益を生み出せません。収入・支出がいくらになりそうかの計画を立てることはとても大切なのです。しかし、一方で予算に関して、「脱予算経営」という考え方があります。「脱予算経営」とは、どのような考え方なのでしょうか。

予算が時として仇となる

予算には次のようなデメリットがあります。1つは、予算は手続きが煩雑で多額のコストがかかるということです。経営には予算管理よりも力を注ぐところがあるのではないでしょうか。2つ目は、予算は現代の競争環境とはマッチしないケースもあるということです。経済、社会および政治の不確実性が高まっているので、計画策定が無駄になっているのではないでしょうか。3つ目は、数値のゲーミングにあまりにも多くの努力が向けられているということです。帳尻合わせ、会計数値の操作、虚偽報告などの不正行為を行ってしまう可能性があるのではないでしょうか。

予算には、このようなデメリットがあり、柔軟さ・迅速さ・透明性に欠けるため、企業や事業の運営にマイナスの影響があるのです。

脱予算経営の目的

予算にはデメリットがあるので見直しましょうというのが「脱予算経営」の考え方です。予算は将来に向けた指針になるので重要なものです。予算を廃止しようというのではありません。「脱予算経営」の目的は、環境変化に対して、適切かつタイムリーに対応する組織を作り上げて、柔軟に、迅速に、透明に、経営することなのです。

予算を立てる方法は、トップダウン型とボトムアップ型があります。トップダウン型は、経営陣が掲げた目標売上高や目標営業利益をベースに予算づくりがスタートします。ボトムアップ型は、各部門の責任者ができそうだというラインから予算づくりがスタートします。このすり合わせに時間をかけすぎないことが重要です。

前年比など、過去の数字から目標を立てると、自社しか見ていなく、他社、業界を見ていないことになりがちです。過去の数字から目標を立てないことが重要です。

年次予算に固執すると柔軟さ・迅速さに欠けます。よって月次予算を立ててみるなど、予算作成のサイクルを短縮化することが重要です。

予算管理の方法を見直してみてはいかがでしょうか。

筆者プロフィール

取材の学校 ライター 梅津勝明

中小企業診断士。茨城県取手市のインキュベーションセンター「ワタシの街のレンタルオフィスMatch-hako」の副センター長を務める。主に起業・創業の支援、組織・人事の改善に従事。中小企業診断士として活動する傍ら、ラジオ番組の企画・構成等も手掛ける。

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