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心に投資する旅(前編)
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心に投資する旅(前編)

大谷和利
2016
04
01

テクノロジーライターで、原宿アシストオン取締役の大谷和利です。今回から月に1度の割合で、このブログ上にコラムを書かせていただくことになりました。テーマとしては、広い意味でマネーにまつわるエピソードなどを紹介していければと考えています。そして、今、個人的にインドという国が持つ将来性にとても注目しているので、それに関連する話題も少なからず盛り込んでいくつもりです。

心に投資する旅

さて、最初の3回分は「心に投資する旅」と題し、人生における充電時間としての旅についてのつれづれを書くことにしましょう。

長旅や小旅行、出張、日帰りなど、旅にも様々な種類と形態がありますが、たとえそれが仕事の旅でも、心をオープンにして臨めば「個」としての自分に何らかの変化をもたらす時間を過ごすことが可能です。

インドへの旅

僕にとって、昨年、そして今年と2度に渡って訪れたインドは、思いがけず、そんな変化を実感できた旅でした。どちらも休暇ではなく、日印間の架け橋的な事業を行うムーンライトウェイヴ(株)のコーディネートによる短い取材旅行だったのですが、日本での日常とは180度異なる環境が心身の活性化につながったようです。

特に昨年は、デリー/ニューデリー滞在の最終日が、誰かれ構わずカラーパウダーを付け合うホーリーという祭りにあたり、ホテルのスタッフには外出を止められましたが、せっかくだからと町に出て、写真のような姿になってしまいました。

Holi_Otani

インドでホーリーの日に出歩けば、誰もがこのような姿になる。肩を組んでいるのも、まったく知らないおじさんで、大学生くらいの息子さんと一緒に祭りを楽しまれていた

日本では、たとえばUSJのようなアミューズメントパークでも、ウォーターライド系のアトラクションで水がかからないような配慮があったり、それでも濡れて嫌な顔をする人も見かけますが、せっかく自分を解放する機会なのに、もったいないことです。

ときには「郷に入れば郷に従え」の精神で、いつもと異なる行動に出ることが新たな出会いや発見につながるからで、僕も直後に、この姿を見た現地のテレビ局から取材を受けたりしました。

満ち溢れるポテンシャル

もちろんインドに注目する理由は、今もステレオタイプ的なイメージとして語られるスピリチュアルな側面ではありません。現在のインドは、25歳以下の若者が全人口の半数を占め、欧米はもちろん、東南アジア諸国とも異なる独特のダイナミズムに満ちた世界です。

一般消費者にはパーソナルコンピュータよりも先にスマートフォンが普及しため、バンキングやEコマースを含めたほとんどのことが、モバイルファーストで進んでいる点も特筆に値します。

しかも、先行者利益を確保してブランドを浸透させようと競争が激化しており、個人的にはMoneytreeのサービスもいち早く進出して、市場を押さえるべきではないかと感じました。

Pooch

走っているタクシーの多くは三輪のオートリクシャウ(エンジン付き人力車[=リキシャ]の意味)だが、それをモバイルアプリからも手配できる点がインドの今を象徴する

インドの力強さ

特に都市部は静けさや秩序や予定調和とは無縁の、雑然とした環境なのですが、規律と手順を重んじる日本ではパニックになりそうな状況でも物事が進んで行くところにインドの強さが感じられます。

この混沌さに動じない姿勢が、これからのインドの国際競争力の強さにつながっていくということにも、おいおい触れていくつもりです。

それでは次回、「心に投資する旅(中編)」を楽しみにお待ちください。

Ownershouse

ムンバイの中心部にひときわ高くそびえ立つ特異な形の建物(一番奥の最も高いビル)は、一大コングロマリットであるリライアンスグループの自社ビル…ではなくて、なんとオーナーの自宅だ!!

筆者プロフィール

大谷和利

テクノロジーライター,原宿AssistOnアドバイザー,自称路上写真家。Macintosh専門誌, デザイン評論誌, 自転車雑誌などの誌上でコンピュータ,カメラ,写真,デザイン,自転車分野の文筆活動を行うかたわら,製品開発のコンサルティングも手がける。<a href="http://www.assiston.co.jp/shopinfo" rel="nofollow" target="_blank">原宿アシストオンのウェブサイト</a>

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