会社の経理業務でよく耳にする「会議費」と「交際費」。経理担当者にとって、会議費とは何か、交際費との違いはどこにあるのかを正しく理解することが重要です。本記事では、会議費の基礎知識から節税ポイント、社内懇親会との違いまで、初心者でもわかりやすく解説します。
会議費とは?
会議費とは、業務を進めるために必要な打ち合わせや会議にかかった費用を指します。
▼会議費の具体例
- 社内外の会議で提供するコーヒーやお茶、飲料代
- 会議室やレンタルスペースの利用料
- 打ち合わせ資料の印刷代
- 必要に応じた軽食やお弁当代
交際費との違いは?
会議費とは、業務を進めるために必要な打ち合わせや会議にかかった費用を指します。
交際費は、取引先や顧客との関係維持・強化を目的とした支出です。典型例としては接待費、贈答品、ゴルフコンペ費用などが挙げられます。
- 会議費:業務に直接関わる打ち合わせや会議の費用
- 交際費:親睦や接待を目的とした支出
同じ打ち合わせでも、目的が親睦や接待であれば交際費として扱われます。
計上できる費用は5,000円から1万円に引き上げられた
令和6年の税制改正により、令和6年4月から会議費として計上できる飲食代の上限が5,000円から10,000円に引き上げられました。これにより、1人あたりの飲食費が10,000円以下であれば、会議費として認められることになりました。この改正により会議費の適用範囲が広がったため、今後はより多くの費用を損金算入できるようになりました。
会議費と交際費の具体例でチェック
- 社内定例会議でコーヒーを購入 → 会議費
- 取引先との親睦を兼ねた食事 → 交際費
- 会議の進行に必要な軽食やお弁当 → 会議費
- 打ち合わせ後の豪華ディナー → 交際費
ポイント💡支出の判断はケースによります。支出が「会議費」か「交際費」かは、目的によって変わることを理解しておきましょう。
会議費の節税効果
会議費は、交際費よりも節税効果が高いのが特徴です。
- 会議費は上限がなく、大人数の会議室利用や資料・軽食代も業務上必要なら全額経費計上可能
- 接待や贈答が目的の場合は交際費として計上される
社内懇親会は会議費ではなく福利厚生費
従業員の慰労や親睦を目的としたイベント(忘年会・新年会・歓送迎会など)は、会議費ではなく「福利厚生費」として仕訳します。判断の目安は参加者の範囲です。
- 全従業員が対象で費用が常識的な範囲 → 福利厚生費
- 一部社員や取引先との懇親が目的 → 交際費
支出の目的と参加者に応じて科目を切り分けることで、経費処理の正確性を保てます。
スマートに会議費を管理する方法
実務では「これは会議費か交際費か」と迷う場面が少なくありません。その判断を効率化するには、経費を管理できるシステムの導入が有効です。
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※本記事は一般的な会議費の考え方を解説したものであり、すべてのケースに当てはまるとは限りません。実際の経理処理や税務上の判断については、必ず税理士などの専門家にご相談ください。