北海道銀行は戦後の資金需要の高まりに応えるため、1951年3月5日に設立した銀行です。
当行は現在、中期経営計画「ALL for the Region」のもと、「Face to Faceのお客さまに寄り添ったサービス」および「利便性を追求したデジタル金融サービス」の進化という2つの軸に注力しています。「Face to Face」の部分の個人営業に関してはリテール推進部と、法人営業に関してはコンサルティング営業部が中心となって取り組んでいます。
私が所属するデジタル戦略部は、「利便性を追求したデジタル金融サービス」の進化を担うことを目的に立ち上がりました。現在約25人が在籍していて、企画立案をする部署としては、他部署と同じくらいの規模になっています。
デジタル戦略部が主導している取り組みの一つが、スマートフォンアプリの「どうぎんアプリ」です。お客さまとのつながりを持ち、エンゲージメントを高められたらという思いで「どうぎんアプリ」を制作しました。アプリは2015年4月から提供していますが、非対面チャネルの強化を図るため、2018年2月にリニューアルを実施しています。
リニューアルのタイミングでMoneytree LINKを導入し、「一生通帳 by Moneytree」(現 LINK Kit)の機能を追加しました。リニューアル前はお客さまにお見せできる取引履歴の期間に制限があったのですが、Moneytree LINKを導入したことでお客さまは一元的に取引明細を見ることができ、履歴も長い期間ご確認いただけるようになりました。
似たようなサービスが多々ある中でMoneytree LINKを選んだ一番の理由は、Moneytree LINKが「どうぎんアプリ」で包括的なサービスを提供したいという私たちの思いに合致したものであったからです。別々のアプリとしてではなく、私たちのアプリに機能を加える形で利用できるというところが決め手となりました。
リニューアル後も利用者数は堅調に伸びていて、特に若年層の利用者が増えています。当行では支店に来店するお客さまが年々減っていて、若年層との接点は対面ではさらに希薄になっているのを課題に感じています。銀行と若年層のお客さまとの接点として、アプリは重要な役割を持つようになると私たちは考えています。
銀行と若年層のお客さまとの接点を持つにあたり、アプリ以外の施策も行なっています。学生と企業の課題解決に挑戦する「みどりのタネ」プロジェクトです。昨年初開催し、今年2回目を迎えました。
「みどりのタネ」を企画したのは、銀行というものが若年層のみなさまから必要とされていないのではないかという危機感からです。デジタル技術の発展も背景にはありますが、窓口にこられるお客さまは減ってきていて、私たちのお客さまがどんなお客さまかわからなくなってきています。私たちはこれを大きな課題だと捉えています。
お客さまと銀行との最初の接点となるのは口座を開設するタイミングです。お客さまと銀行との取引は何十年にわたるもので、口座を開設するのは若い方が中心になります。「みどりのタネ」プロジェクトは、そうした若年層の方との接点を持ち、どのような商品・サービスを提供する銀行が若年層に支持されるのだろうということを学生と一緒に考えていくことを目的としています。
学生のアイデアの中から実現に結び付けられるものを探していて、昨年開催した「みどりのタネ」プロジェクトで採用したアイデアは、若者向け新サービス『U23口座デビューセット』という実際の商品になりました。「みどりのタネ」プロジェクトは学生に好評で、当行のファンになっていただいた方も増えているように感じています。
北海道は土地柄、広域で人口密度が低い都道府県です。北海道の人口は530万人で、これは福岡県と同じくらいなのですが、土地の面積は北海道の方がとても広い。土地が広いということは、お客さまにとっても支店までの距離が遠いということになります。店舗だけではお客さまに十分なサービスを提供しきれないというのは北海道特有の事情のように思います。そういう面からも、非対面のデジタルサービスの強化がこの地域では、より一層重要になってくるではないかと考えています。
銀行目線でセキュリティを強化するのはもちろん大事ですが、利用者の目線に立った時にどうなのかというのを振り返りながら、今後も利便性の高いデジタルサービスを提供していきたいと考えています。
北海道銀行は、健全経営のもと、広域地域金融グループとしてのネットワークと総合的な金融サービス機能を活用して、営業地域のお客さまの安心と繁栄に貢献し、ともに発展しつづけます。
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