本年5月、マネーツリーは個人資産管理サービス「Moneytree」利用者のデータを元に、コロナウイルス影響下における「人との接触」関連支出のトレンドを調査しました(プレスリリース)。その結果、「人との接触」に関連する支出は、緊急事態宣言発令後、平均84%減少していたことが分かりました。このような調査をおこなえたのは、金融データがデジタル化されていたからこそ、金融データを利活用することで、今まで見えなかったことが見えるようになります。今回の調査の詳細と、金融データ利活用のアイデアをご紹介します。
マネーツリーでは創業以来、3ヶ月に1度、2日間のHack dayを設けています。Hack dayでは通常の業務から離れて、会社のための新しいアイデア(業務効率改善や、プロダクトの新機能など)を考え、形にして発表します。
4月のHack dayは全社員リモートワーク下でおこなわれた、コロナウイルス感染症に関するアイデアを発表する「COVID-19特別Hack Day」でした。その中の一つのチームは「コロナウイルス感染拡大を防ぐため政府が打ち出した『人との接触機会8割削減』の見える化」という課題に取り組みました。
緊急事態宣言後、コロナウイルスの感染拡大を防ぐために「人との接触機会を8割削減する」ことが政府より強く求められました。しかし、どの程度の行動削減が、人との接触機会の8割削減につながるかを明示することは難しく、人々の感覚に頼る以外の方法が見いだせていません。
そこで、人の行動に直接結びつく「支出」をデータ分析することで、行動削減と、人との接触機会削減との関連を明示できるのではないかと考えました。
分析には個人資産管理サービス「Moneytree」アプリの利用者からランダムで2000人のデータを抽出し、「人との接触」に大きくかかわる4項目の支出カテゴリー(居酒屋・バー、航空費、電車、レジャー)を昨年度同時期のものと比較しました。
その結果、緊急事態宣言発令下の4月13日時点で、これらの平均が昨年比約84%減少するなど、「人との接触」に大きくかかわる消費行動について、およそ8割近い削減があったことが判明しました。
この調査のプロトタイプは、チームが2日間のHack Dayで完成させました。この短期間、しかもリモート環境下で開発を進められたのは何故なのか、チームメンバーの声をご紹介します。
「Hack Dayだったからこそ、思い切った実験としてPoC(Proof of concept、概念実証)を作り上げることができました。」(データディレクター プラナタ・レンディ)
「以前のHack Dayで作られたグラフ機能を転用したことも、短期間でプロトタイプを作り上げられた理由の一つです。」(データアグリゲーションエンジニア ヤニック・シアソン)
「リモート環境下ということで、アイデア出しからプロジェクトマネジメント、開発、PoCまでの各段階で様々なツールを活用しました。通常の業務でも利用しているのですが、各々が自分のタスクに集中でき、スムーズにプロジェクトが進行しました。」(セールス 新井知沙)
このように、デジタル化されたデータがそろってさえいれば、簡単なプロトタイプは短期間で完成させることができます。お客さまから多くのお問い合わせを頂戴するオープンAPIの実装につきましても、同じようなスピード感でご提供できますので、どうぞお気軽にご相談ください。
金融データ利活用の可能性は、今回のような支出カテゴリー分析だけにとどまりません。マネーツリーはお客さまそれぞれの専門性に合わせて、様々なデータの活用方法をご提案致します。
以下に、ビジネスにつながる金融データ利活用のアイデアを業種別にまとめました。
マネーツリーではMoneytree LINKの金融データを利用し、コロナ影響下における人々の消費行動の変化を可視化することができました。このように金融データを利活用するためは、まずはデータをデジタル化し、Moneytree LINKのように利活用できる形で保管しておくことが重要です。
様々な種類の金融データが集積し、今までと違ったデータの見方ができるようになれば、それが新しいサービスにつながる可能性も生まれます。リアルタイムでお客さまのデータを分析すれば、よりタイムリーなサービス提案も可能になります。
今回、金融データ利活用のアイデアをいくつかご紹介しましたが、ここはまだまだ未開拓の領域です。これから皆様とともに、様々な可能性を探っていけたらと考えていますので、ぜひご意見やご相談をお寄せいただけますと幸いです。
こんなデータがあったら役に立つ」というご意見があったら教えてください。
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