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Mark’s MIC:フィンテックの追い風、「エンベデッドファイナンス」で前進しよう
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Mark’s MIC:フィンテックの追い風、「エンベデッドファイナンス」で前進しよう

CPO: マークマクダッド
2021
08
30

こんにちは、マネーツリーのマークマクダッドです。

前回のMark's MICのブログで話したオープンAPIのメリットの一つ、API接続した先にある「オープンイノベーション」とは、APIにより自行のデータと他社サービスを組み合わせて、新たなビジネスの可能性を広げることだと説明しました。

今回は、オープンイノベーションを実現させる一つのツール、「Embedded Finance」について話したいと思います。

エンベデッドファイナンスとは

エンベデッドファイナンス、モジュラーファイナンス、プラグイン金融や埋込型金融など多数の呼び方がありますが、金融機関に属していない事業者が自社サービスに、APIを活用して金融サービスを組み込むことで、新しい付加価値を提供する仕組みのことです。

また、金融機関に属していない事業者だけでなく、金融機関もエンベデッドファイナンスを通して他社や他金融機関のサービスを自社サービスに組込みことが可能になります。例えば、証券会社が自社のアプリに銀行APIを組み込み、新たな機能の開発もできるのです。

フィンテック第三の波と言われているエンベデッドファイナンスは、一時的な流行ではなく、金融業界に定着する動きだと思います。

ちなみに、第一の波は、Eコマースなどインターネットを通じたオンラインでの金融サービスの提供が普及したことから「オンライン化」、

第二の波は、金融機関がアプリ提供を開始したことで、どこからでもアクセスできるようになったことから「金融のモバイル化」といわれています。

ベンチャーキャピタル企業のアンドリーセン・ホロウィッツでジェネラルパートナーを勤めるアンジェラ ストレンジ氏が2019年に予測していたように、エンベデッドファイナンスにより、

「全ての企業はフィンテック企業になる」


ことはそれほど遠くない未来かもしれません(出典)。

エンベデッドファイナンスのエコシステム

エンベデッドファイナンスのエコシステムには3つのプレイヤーが存在します。プレイヤーの役割を見ていきましょう。

エンベデッドファイナンス市場でのマネーツリーの立場

マネーツリーは、個人向けの資産管理アプリ「Moneytree」を提供する「ブランド」事業者でありながら、電子決済等代行業者の立場を生かし、企業向けの金融データプラットフォーム、「Moneytree LINK」を展開しているので「イネイブラー」事業者でもあります。

我々のように、ブランドとイネイブラーが同じ企業であったり、グループ企業であるというケースは他にもあります(例えば、ブランドであるメルカリが子会社のメルペイをイネイブラーとしているケース)。

しかし、マネーツリーはイネイブラーとして金融データプラットフォーム「Moneytree LINK」を、他の様々なブランドに提供しているので、少しユニークな立場です。常に中立的なポジションで、イネイブラーとして黒子に徹しており、ブランドやライセンスホルダーのサービスをサポートしています。

多くのブランドやライセンスホルダーのサービスをサポートしていく中で、LINK Kitのような従来の組み込み型のサービス提供から、事業者にとって汎用性の高い金融APIであるLINK APIの需要が高まっていると感じています。
また、最近では自社の経理業務をデジタル化して効率化を図りたい企業が増えていることから、ご要望にお応えするため、口座情報を自社システムに連携できるLINK API Privateという入金消込をはじめ、自社の経理業務の自動化に特化したサービスも展開しています。

エンベデッドファイナンスが存在する業界で生き残るには

エンベデッドファイナンスが定着した時代に生き残るだけでなく、その時代を勝ち抜くにはどうしたらいいか悩んでいる金融機関の方もいるでしょう。

まずは、自社・自行でサービスを展開するのか、もしくはライセンスホルダーとして参入するのかを考えることです。

ライセンスホルダーは、金融機関のデータの良さを理解していますが、そのデータを活用して顧客が満足するサービスを素早く提供するためのITや、クラウドの技術・知識を揃えていない点が課題です。

一方でブランドは、顧客のニーズを把握したりサービス設計の経験があったり、ITやクラウドの技術・知識を踏まえていても、金融機関のデータにアクセスできない課題があります。

これらの課題の解決策がエンベデッドファイナンスだと思います。

エンベデッドファイナンスは、ブランドとライセンスホルダーのお互いの強みを引き出せるサービスの提供方法です。UXやクラウド、利用者視点に立ったサービス設計のノウハウを強みとするブランドと、お客さまの金融データを保管し高い信頼性を持つライセンスホルダーが、マネーツリーのようなイネイブラーにより繋がることで、互いの強みを生かし、付加価値があるサービスを提供できるようになります。

このような課題を抱えている金融機関や企業は少なくありません。マネーツリーは2020年に新しくプロフェッショナルサービスを開始し、課題解決を支援しています。

エンベデッドファイナンスが普及すればするほど、ブランドとライセンスホルダーそれぞれのサービスに違いがなくなるのではないかという懸念も聞きます。個人的な意見ですが、企業が勝ち残るには「イノベート」し続けることが鍵だと思います。それぞれのサービス利用者の意見をもとに改善点を探り、テストし、こまめにリリースを繰り返すことで、利用者が求めてるサービスを提供し続けることができるでしょう。小さなイノベーションを繰り返すことが、サービスに違いを生み出しエンベデッドファイナンス時代を勝ち残る「鍵」になると思っています。

エンベデッドファイナンスに興味はあるけれど、何から始めたら良いか分からないという場合でも、ぜひ一度お問い合わせいただけたら幸いです。

最適な手段と、APIを最大限活かすためのアイデアを一緒に考えていきたいと思っています。

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筆者プロフィール

CPO: マークマクダッド

マネーツリー株式会社の創業メンバーであり、金融インフラサービス「Moneytree LINK」の責任者、FinTech協会の理事としてAPI・セキュリティ分科会の立ち上げを担当。 アメリカの大学卒業後来日し、IT関連の法人営業としてキャリアをスタート。趣味はシステムとWeb開発でスマホの当初にサラリーマンを辞め、マネーツリーの創業メンバーとして参画、2012年にマネーツリーを設立し、2013年に個人資産管理サービス Moneytreeをリリース。Moneytreeの基盤であり国内2,700社以上の銀行口座(個人、法人)、クレジットカード、電子マネー、マイル・ ポイントカード、証券口座の金融データをAPIとして提供する「Moneytree LINK」の最高責任者。

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